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発達障害を持つお子様の学習には「非認知能力」を育てることが大切!

  • 執筆者の写真: 未来ぷらす舎ライター
    未来ぷらす舎ライター
  • 6 日前
  • 読了時間: 6分


凸凹発達障害を持つお子様の学習には非認知能力を育むことが大切!



発達障害・特性を持つお子様の学習をサポートする際、「計算が遅い」「漢字を覚えられない」など、認知能力(IQなどの知的能力)に注目しがちです。


しかし、実は「非認知能力」を育てることが、学習の土台を作り、子どもの成長に大きく影響を与えます。


では、非認知能力とは何か?なぜ学習に重要なのか? そして、どのように育てることができるのか? 本記事では、発達障害を持つお子様の学習をサポートする上で役立つ、非認知能力の育て方を紹介します。


1. 非認知能力とは?

非認知能力とは、数値では測れない力のことを指します。

例えば、

◆EQ(心の知能指数)=感情をコントロールする力、自分の行動の結果を想像する力

◆SQ(社会的指数)=人の気持ちや状況を想像し共感する力

◆CQ(発想指数)=想像する力、発想を生み出す力

◆PQ(身体能力指数)=身体的能力や忍耐力、継続する力

◆AQ(逆境指数)=逆境にめげずに立ち向かう力


これらの力は、学習だけでなく、将来の生きる力にもつながります。


2. なぜ非認知能力が発達障害を持つお子様の学習に重要なのか?


発達障害を持つお子様の学習支援では、「覚える力」や「計算する力」などの認知能力(IQ)に注目されがちです。しかし実は、学習を支える“土台”として、非認知能力の育成こそが重要です。


発達障害のお子様は、学習そのものよりも、学ぶ「前段階」でつまずくことがよくあります。たとえば、


✅集中が続かない

✅ミスが続くとすぐにやる気をなくしてしまう

✅友達や先生との関係に不安を感じる

✅新しいことにチャレンジするのが怖い


これらの悩みは、「努力が足りない」のではなく、EQ(感情の調整)やAQ(逆境への耐性)など、非認知能力がまだ十分に育っていないために起きている場合が多いのです。


ここからは発達障害を持つお子様にとって、非認知能力がどのように役立つかを具体的に見ていきましょう。


◆ EQ(心の知能指数)=感情をコントロールする力

学習中にうまくいかないと、怒りや不安で手が止まってしまうことがあります。

EQが育つことで、


「うまくいかないけど、もう一度やってみよう」

「今は休憩して、あとでまた頑張ろう」


というふうに自分の感情を整理し、前向きに切り替える力が身につきます。


◆ SQ(社会的指数)=共感する力、周囲と関わる力

集団生活や学習の中では、他人との関わりが避けられません。発達障害のお子様は、相手の表情や気持ちを読み取るのが難しいことがありますが、


「相手の立場になって考える」

「助けを求める、受け入れる」


といった力が育つことで、安心して学べる環境づくりに繋がります。


◆ CQ(発想指数)=想像する力、発想を生み出す力

柔軟な発想や創造的な視点は、「答えは一つじゃない」場面で力を発揮します。


「問題を別の角度から考える」

「自分に合った学び方を工夫する」


など、「自分なりの学び方」を見つけるヒントになります。


発達障害のあるお子様は、独自の視点やアイデアを持っていることが多く、CQを伸ばすことで自信に繋がります。


◆ PQ(身体能力指数)=身体感覚や継続力・忍耐力

長時間机に向かうのが難しい、すぐに飽きてしまう、というのはよくある悩みです。

PQが育つことで、


体の動きを通じて学びを取り入れる(運動学習)


少しずつ集中力を伸ばし、「やり切る力」をつける


といった、学習の“持続力”をサポートできます。


◆ AQ(逆境指数)=失敗しても立ち直る力

「どうせ無理」「もうやりたくない」と感じやすいお子様にとって、AQはとても大切です。

失敗や苦手なことに出会っても、


「ちょっと難しかったけど、次は頑張る」

「工夫すれば自分にもできるかも」


と前向きに捉える「折れない心」が育つことで、学習への意欲も高まります。


EQ、SQ、CQ、PQ、AQといった非認知能力を育てることは、

📌 学習への意欲を引き出し

📌 ストレスに負けずに挑戦し

📌 自分に合った方法で学び続ける力


を育む、かけがえのない基盤となります。


保護者や支援者の皆さまには、ぜひこの“見えにくいけれど大切な力”に目を向けていただきたいと思います。


3. 国も注目!非認知能力は学力向上に関係がある!?

平成29年度文部科学省「全国学力・学習状況調査を活用した

専門的な課題分析に関する調査研究」によると、非認知能力を高めることで学力を一定数押し上げる効果が見込まれるとされています。


非認知スキルの傾向


※SES=家庭の社会的経済状況。上記調査ではSESと非認知能力が学力にどのような影響を及ぼすかをまとめている。



4. 非認知能力を高めるためにできること



(1) 小さな成功体験を積ませる

お子様にとって※「できた!」という経験を積むことで、自己肯定感を高め、自信につなげることができます。

日常で取り入れられる方法をご紹介します。


※失敗体験も大切ですが、特性によってはいかに失敗を少なくするかが成長のカギになる場合があります。


✅ 「できた!」を記録する → 学習ノートに「今日できたこと」を書く

✅ シールやスタンプで視覚的に達成感を感じる

✅ 簡単なことから始めて、自信をつける


📌 例:「漢字を1個書けた!」→「すごいね!」とすぐに褒める


(2) 「学習=楽しい」と思える工夫をする

学習が楽しくないと、続けるのが難しくなります。遊びの要素を取り入れることで、自然と学習に向かう姿勢を育てることができます。


✅ ゲーム形式で学ぶ(タイマーを使って「〇〇秒チャレンジ」など)

✅ 歌やリズムを活用する(九九や英単語を歌にする)

✅ 好きなキャラクターの教材を使う


📌 例:「10分間だけ勉強しよう!」とゲーム感覚で取り組む


(3) 感情コントロールをサポートする

発達障害を持つお子様は、感情のコントロールが難しいことがあります。イライラしたり、集中できなかったりすると、学習がうまくいかないことも。


✅ 「休憩時間」を決める(タイマーで管理)

✅ 深呼吸やストレッチでリラックスする習慣をつける

✅ 気持ちを言葉やカードなどで表現する練習をする(「今ちょっとイライラしてる」など)


📌 例:「ちょっと疲れたね、3分だけお休みしよう!」と声をかける


(4) 自分で考え、行動できる力を育てる

✅ 「どうしたらいいと思う?」と質問して考えさせる

✅ 自分で学習計画を立てる(親がサポートしながら)

✅ 失敗しても「次はどうしよう?」と前向きに考えられる環境を作る


📌 例:「今日の宿題、どれからやる?」と選ばせてみる


4. 非認知能力が育てば、学習もスムーズに!

発達障害を持つお子様の学習サポートでは、「知識を詰め込む」よりも本人にとってどのようなサポートが必要かを保護者や教育者が考え、非認知能力を育む工夫を取り入れてあげることが重要です。


✅ 非認知能力が育つと…

✔ 勉強を続ける力がつく(やり抜く力)

✔ 苦手でもチャレンジできる(自己肯定感)

✔ イライラせず落ち着いて取り組める(感情コントロール)


お子様の個性を大切にしながら、「学習が楽しい!」と思える環境を作ることで、学びの意欲がぐんぐん伸びていきます。


無理せず、少しずつ、お子様に合った方法で取り組んでいきましょう!



5.プロがお手伝いします!

ご家庭で試行錯誤しながらお子様と向き合う時間もとても重要ですが、学習や発達、教育のプロの力を借りることで、保護者様とお子様の大きな力になることもあります。

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